債券の仕組み・特徴(1/1) 目次
まとめ解説01
債券の仕組み・特徴に関する解説試験に出るところだけギュッと圧縮!
債券とは、誰かにお金を貸したときに、元本・利率・償還期間等を記載した借用証書のようなもので、株式のように他人と売買することも可能な有価証券です。
債券の表面利率(クーポンレート)額面に対する利率
●債券の表面利率(クーポンレート)は、1年間に支払われる利子の額面金額に対する割合です(額面100円でクーポンレート2%なら、1年間の利子は2円)。
債券価額は日々変動しているため、実際の購入価額に対する利回りとは異なります(額面より高く買うと利回りは低下、安く買えれば利回りは上昇)。
固定利付債券・変動利付債券利率の見直しの有無
●固定利付債券は、市場金利に関わらず、償還期日まで額面に対する利率でクーポン(利子)が支払われます。
●変動利付債券は、市場金利の動向により、通常半年程度で利率が見直されます。
まとめ解説02と過去問
オーバーパー・アンダーパー・割引債額面よりも高く・安く買う
●オーバーパー発行の債券とは、額面よりも高い価格で発行され、満期時に額面で償還される債券ですので、発行時に購入してから償還まで保有すると、償還差損が発生します。
発行者側には、額面よりも多くの資金を借り入れられるメリットがあります。
●アンダーパー発行の債券とは、額面よりも低い金額で売り出される債券ですので、発行時に購入し、額面金額で償還されると、償還差益が発生します。
発行者側は、額面よりも少ない資金しか借りられませんが、金利上昇時で債券が不人気だったり、発行者の信用力が劣る場合等に発行されます。
●割引債は、額面から利子相当分を割り引いた価格で発行され、満期時には額面で償還される債券です。額面と発行価額との差額が利子に相当しますが、償還日まで利払いがないのが特徴で、ゼロクーポン債ともいわれます。
発行者側は、額面よりも少ない資金しか借りられませんが、毎年の利払いは発生せず、利払いに相当する投資家への償還差益の支払いを、償還時まで後回しにできるメリットがあります。
投資家からすれば、額面よりも少ない金額で購入可能で、満期まで持ち続ければ償還差益を得られるメリットがあります。
金利変動と債券の価格変動幅低クーポン・長期間は変動幅大
●高クーポン(高金利)と低クーポン(低金利)の債券を比較した場合、低クーポン債券の方が、金利の変動に対する価格変動幅は大きくなります。
例えば、クーポン1%と10%の債券では、当然10%の債券の方が価格が高いです。
ここで、1%の市場金利の変動があると、クーポン10%の債券には大した変動ではありませんが、1%の債券にとってはクーポン分と同じ変動のため、大きな値動きになってしまいます。
言い換えれば、低クーポン債券の方が、市場金利の金利変動幅がクーポンに占める割合が高く、価格変動幅も大きいといえます。
●残存期間が長い債券は、残存期間が短い債券よりも、償還時までに金利変動の影響を受ける期間が長いため、金利変動に対する価格変動幅が大きくなります。
例えば、残存期間1年と10年の債券では、当然10年の債券の方が価格が高いです。
ここで、1%の市場金利の変動があると、残存期間1年の債券にとっては金利の影響を受けるのは今後1年だけですから、大した変動ではありません。
しかし、10年の債券にとっては今後10年間受け取る利子のオトク度に影響する変動のため、大きな値動きになってしまいます。
言い換えれば、残存期間の長い債券の方が、残存期間中に受け取る利子に対して、同じ期間中に市場金利で受け取る利子との差が大きく、価格変動幅も大きいといえます。
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